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製品事例
半導体装置用テーパー部品
こちらはPVCグレー材を用いた半導体関連部品の加工事例です。材質には耐薬品性と加工性に優れた塩化ビニル樹脂(PVC)のグレー材を使用しています。製品サイズは60t×166×160mmで、試作から小規模量産までを想定した1〜20個のロット数に対応し、約10日の短納期で製作を完了しました。本部品は高い表面品質が求められる半導体製造装置関連の用途であり、マシニングセンターによる角出し加工と、NC旋盤による精密な旋削加工を組み合わせた工程設計を採用しています。
本事例における技術的難所は、広範囲にわたるテーパ形状の加工と、面粗度1.6Sという極めて高い表面品質の要求をいかに両立させるかという点にありました。通常、マシニングセンターによるボールエンドミルを用いた等高線加工でもテーパ形状は作成可能ですが、微細なカッターマークが残るため、要求される面粗度を安定して維持することが困難です。そこで弊社では、外形や穴開け加工をマシニングセンターで行った後、テーパ部についてはワークを旋盤に盛り替えて加工する手法を選択しました。PVCは熱膨張係数が大きく加工熱による変形が生じやすい特性がありますが、適切な切削条件の選定と刃物の管理を徹底することで、寸法公差を維持しながら滑らかな鏡面に近い仕上がりを実現しました。
今回の加工プロセスを採用したことにより、研磨工程を追加することなく機械加工のみで厳しい面粗度規格をクリアし、コスト抑制と品質安定化を同時に達成しました。半導体分野に限らず、理化学機器や洗浄装置部品などで、流体抵抗の低減や微粒子の付着防止のために高精度な表面品質が求められるケースは多々あります。一体加工では対応が難しい難形状や表面粗さの課題に対しても、樹脂特性を知り尽くした弊社が、最適な設備選定と工程設計で解決策を提案いたします。